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なるほど尿酸.com もっと知っておきたい痛風のこと

痛風発作や再発を起こさないための治療のポイントは?

痛風発作や再発を起こさないための治療のポイントは?
~ 痛風発作を繰り返す場合や痛風結節がある場合 ~

痛風発作は痛みが治まれば治療終了というわけではありません
治療の目的は、その原因である高尿酸血症を治療することで、尿酸値を下げて、尿酸塩結晶をなくすことです。

痛風の発作と再発の防止を目指した治療の2本柱は、「生活習慣の改善」と「尿酸値を下げる薬」です。この2本の柱を組み合わせて尿酸値を下げ、痛風発作の再発予防を目指しましょう。

監修:大山 博司 先生

ゆっくり下げる

尿酸値を急に下げると痛風発作が再発するリスクがあるので、尿酸値はゆっくり下げます。
そのため尿酸値を下げる薬は、最初は少ない量で使い始め、患者さんの状態(尿酸値など)を確認しながら、適宜投与量を増やしたり、減らしたりします。

監修:大山 博司 先生

尿酸値6.0mg/dL以下を目指す

痛風を繰り返す場合や痛風結節がある場合は、尿酸値6.0mg/dL以下に維持することが望ましいとされていま1)

1)日本痛風・尿酸核酸学会ガイドライン改訂委員会 高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版 診断と治療社 2018: 114-7

下げた尿酸値をキープする

尿酸値を適切にコントロールできていれば、尿酸塩の結晶は徐々にとけていきます。

しかしそのスピードは人それぞれで、たとえば治療を始めて3ヵ月で尿酸値が4.9mg/dLまで下がり、3ヵ月から33ヵ月と期間に幅があったと報告している論文がありま2)

下げた尿酸値をキープして適切にコントロールするためにも、患者さんそれぞれの状態に応じて、十分な期間、治療を続ける必要があります。

※18人で実験して、尿酸値が低い順に並べた時の真ん中の尿酸値

2)Pascual E, et al. Ann Rheum Dis 2007 ; 66 : 1056-8